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阿栗 満(Agri‐man)氏の農的人生(7)私らしく生きる…本来の自分を最大限に活かす。

阿栗は今までの人生で、意識の底で自分を肯定的に受け止めることができず、自分自身を否定的に見ていた。人には言えないが、いろいろなコンプレックスにも悩まされていた。ということで自分の人生の課題は、そのような否定的な自分とコンプレックスを克服し、自分を変えることだった。

そのために自己啓発関係の本を数多く読んできた。その効果がどの程度あったのか、何とも言えない。そこで改めて考えてみる。自分を変える、ということはどういうことか。一言で表現すれば、自分で自分を肯定できる人間になる、そのように成長していくということではないか。それで自分自身、自分を変えることが出来たのか、と問われれば、正直なところあまり変えられなかった、と答えることになるだろう。

しかし高齢期に入ってありがたいと思えることはそのような本来の自分を、優しく受け入れることができるようになったことだ。思いやり、労う気持ちも生まれてきている。一生懸命に生きてきた、特に自慢できることはないが、とにかくこの齢になるまで生き抜いてきた。人間的には少しは成長したかもしれない。そして今思うことは今の自分を、持って生まれた、ありのままの、本来の自分を最大限に活かす、ということだ。自然の中での農作業がそのことを気付かせてくれた。畑の土が、野菜達が、そして大空がそのような機会を与えてくれた。

さらに私の中の賢明なもう一人の自分が助けてくれた。賢明な自分が冷静に、客観的に自分の姿を教えてくれる。この賢明な自分の存在に気付いて対話をすることで、自分の能力や才能を発揮できることも分かった。

ありのままの、本来の自分を活かす方向性が見えてきた。それを3つにまとめると、以下のようになる。

  1. 自分の能力、経験を活用して周囲の人々の役に立ちたい、という意識が自然な感じで強くなってきている。見返りは求めない。  

  2. コンプレックスに根差した自己意識から解放されつつある。人の評価は気にしない

  3. 自分で自分のことを客観的に俯瞰して、思いやり、労うことができる

トマトはトマトらしく(南アンデス山地原産)、ピーマンはピーマンらしく(中南米の熱帯地原産)、カボチャはカボチャらしく(中南米の乾燥地帯原産)、キュウリはキュウリらしく(インド北西部原産)、ニンジンはニンジンらしく(アフガニスタン原産)それぞれ気候風土に合った個性的特徴を持っている。美味しさもぞれぞれ異なっている。栄養価も違う。収穫の時期もそれぞれある。

栄養価と言えば最近ジャガイモには人の健康に役立つ多様な栄養素が含まれていることが判明した。デンプン以外に、ビタミンC、食物繊維、カリウムやマグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでいる。(「すごい野菜」71P)

野菜を参考にして、自分がどのような栄養素(能力など)を持っているか、また賢明な自分と一緒に自分を深堀りしてみたらどうだろうか。何か新しい気付き、発見があるかもしれない。



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